高齢者とセックス｜映画「茶飲友達」から心配される団塊の世代で増える性の問題とは

「高齢者の性」を取り上げて話題となった映画『茶飲友達』をご存知ですか？この映画は2013年に摘発された高齢者向けの売春クラブを題材にしており、高齢者の性と孤独のリアルな現実を描いた作品です。この記事では、映画『茶飲友達』から高齢者の性について考察し、令和で増える団塊の世代の高齢男性の性の問題についても考察したいと思います。

映画『茶飲友達』の概要

映画のストーリーは、孤独な高齢者が新聞広告で「茶飲友達募集」という言葉を見つけるところから始まります。それは高齢者専門の売春クラブ「ティー・フレンド」の広告で、このクラブには高齢者のコールガールや孤独な男性利用者が集まります。

主人公の佐々木マナは、かつて風俗で働いていた過去を持つ若い女性で、クラブを経営しています。

映画のキャッチコピーは「誰だって、ひとりは寂しい。」であり、ポスターには男性が下着姿の女性の胸に手を当てる写真が使われています。孤独を描いた作品ながらも、温かみを感じさせるポスターです。

映画『茶飲友達』がヒットした理由

『茶飲友達』が異例のヒットとなった背景には、現代日本の社会構造が影響しています。一般的に年を重ねると性欲が減退すると言われますが、調査によれば70代の4人に1人は性的関係を求めているのです。それにも関わらず、高齢者の性的活動に対して社会的な偏見やタブーが存在します。

また、団塊の世代と言われる現在の日本の人口のボリュームを占める70代前後の男性が増えていることも関係していることは間違いありません。

映画では、高齢者に穏やかな老後を期待する一方で、現実の高齢者の孤独や性の問題が描かれています。高齢者も人間であり、年齢を問わず愛されたい、求められたいという気持ちを持っています。『茶飲友達』は、そんな高齢者のリアルな現実を見つめています。

映画監督の思い

映画監督の外山文治さんは、高齢者売春クラブが摘発された事件を見て、この映画を企画しました。クラブの会員がその後どうなったのかという疑問や、日本の超高齢化社会における高齢者の孤独死や介護問題などの不安が映画の出発点となりました。

外山監督は、犯罪は正当化できないが、摘発が正しい判断だったのかを考え、この映画を通じて観客にも考えてもらいたいという思いがあったそうです。

映画の中の「70代以上の男性の8割が異性とのスキンシップを求めている」というセリフは、多くの人々に驚きを与えました。しかし、監督はシニアの欲望や人間の自然な感情を描くことが大切だと考え、観客にこの問題について考えるきっかけを提供したいと述べています。

映画を観た方の感想

「すごく考えさせられる映画だった。私もどうなるか分からないが、恥ずかしいことをつまびらかに出している映画ですごく良かった。一人になったときにどうなるのか、年取ったらどうなるのかなと感じた」（50代・男性）

「映画で高齢者の性を表現したこと自体にすごく意味がある。もっとこうしたテーマを描いた映画を見たい」（20代・女性）

高齢者に性欲があるのは当然

高齢者が性欲を持つことは自然なことです。実際、高齢者専門の風俗店も存在し、団塊の世代を含む高齢者が性的欲求を満たすためのサービスを提供しています。例えば、「こころあわせ」というデリバリーヘルスは、60代以上のシニア向けの風俗店で、20代から50代までの女性が在籍しています。利用者の多くは会社をリタイアした後の60代後半から70代の男性で、スキンシップや会話を重視する84歳の男性もいます。

また、介護施設では、セクハラ対策として性のセルフケアグッズを提供するケースもあります。これは利用者の性欲を開放し、トラブルを減らすための取り組みです。利用者からも「考えてくれてうれしい」との声が上がっているとのことです。

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高齢者が求めているのは性欲よりも人との絆

高齢者が求めるのは、性欲だけでなく人とのつながりになります。

年を重ねるにつれて孤独感や社会的孤立が増し、友情や家族との絆が一層重要になります。これは心身の健康にも関連し、生きがいや喜びを見出すためには、人との交流が欠かせません。高齢者支援や施設では、交流イベントやグループ活動など、人とのつながりを促進する取り組みが行われています。

高齢者でも活発に性行為をする人もいる

高齢者でも活発に性行為をする人は多くいます。

ある調査結果では、60代男性の47%、70代男性の31%、60代女性の34%、70代女性の24%が1年以内に性行為を行っていることが示されています。

また、夫婦間でない場合は、60代男性の78%、70代男性の63%、60代女性の44%、70代女性の40%が1年以内に性行為を行っているという結果があります。これを見ると、年齢を重ねても多くの高齢者が活発に性行為をしていることがわかります。

さらに、80代半ばのおじいさんが20代の女性を口説くことも実際にあるようです。高齢者でも活発に性行為をする人々がいることがうかがえます。

まとめ

高齢者も人間ですので、当然性欲を持っています。

性欲は生きる原動力となるもので、人とのつながりを持ち、適切なサポートや情報を活用して生きやすい世の中を築いていくことが重要かなと思います。

団塊の世代の男性も自分自身の欲求や悩みを受け入れ、前向きに生きることで、より豊かな人生を送ることができるでしょう。

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